公益財団法人彫刻の森芸術文化財団について

当財団は、「ひろく一般に彫刻芸術に接する機会を提供するとともに、彫刻芸術の振興普及をはかり、わが国芸術文化の向上発展に寄与すること」を目的に掲げ、昭和43（1968）年9月6日、財団法人彫刻の森美術館として発足いたしました。そして、彫刻の森美術館の開設における建設資金協賛社は国内企業173 社におよび、翌昭和44（1969）年8月1日、日本で初めての彫刻専門の野外美術館として開館いたしました。
財団の設立はフジテレビジョン、産経新聞社、ニッポン放送を中核とするフジサンケイグループによるもので、初代館長を務めた故鹿内信隆（1911-1990）は、開館の挨拶で、

「近代彫刻の優品が、多彩を誇る現代彫刻の数々が、箱根の山に集い、自然の美しさ猛々しさと溶け合い、対決するわけです。皆様方も箱根の風光を満喫しながら、彫刻と自然との対話に加わっていただきたいのです。そこにこそ、新しい造形の時代の、野外美術館でしか味わえぬ楽しさがあると申せましょう。
…ゆくゆくは東西の彫刻界の架け橋、世界の彫刻家の理想郷に育てていきたいと存じます。…」

と述べています。
その後、昭和56（1981）年に長野県上田市に姉妹館・美ヶ原高原美術館を開設。作品収蔵では内外の近代彫刻の名品群に、英国が誇る彫刻家、ヘンリー・ムーアの作品や20世紀最大の芸術家、パブロ・ピカソのコレクションなどを加える一方、公募展や企画展を通じて作品収集を図ってまいりました。今後も美術館の維持運営をはじめとした後述する様々な業務を行って、当財団の目的を果たしていきたいと思います。
なお、平成24（2012）年4月1日、内閣総理大臣より認定を受けて公益財団法人に移行して現在に至っています。

財団の概要

名称	公益財団法人彫刻の森芸術文化財団
法人設立の年月日	昭和43年9月6日平成24年4月1日	財団法人彫刻の森美術館　設立公益財団法人彫刻の森芸術文化財団　認定移行
美術館（事業所）	彫刻の森美術館	神奈川県足柄下郡箱根町ニノ平1121 tel：0460-82-1161
	美ヶ原高原美術館	長野県上田市武石上本入美ヶ原高原 tel：0268-86-2331
	東京事務所	東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル414-B tel：03-6206-3185 fax：03-6206-3186

設立趣旨

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定款

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役員名簿

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業務の紹介

美術館の運営

当財団は、環境芸術としての彫刻芸術の普及振興を図り、わが国の芸術文化に新たな活力を注入することを目的に、2つの野外美術館を設置し、来館者が豊かな自然の中でゆっくりと彫刻に接することのできる機会を提供しています。

展覧会

年間に数回の企画展・常設企画展を行っています。若手からベテランに至るまでの様々な切り口から作家を取り上げた企画や、テーマに沿った所蔵作品の展覧などを通じて、現代の美術の多様な展開を身近に接していただけます。
「飯川雄大デコレータークラブ同時に起きる、もしくは遅れて気づく」
《デコレータークラブ ─ピンクの猫の⼩林さん─》緑陰広場 2022年
撮影：阪中隆文

所蔵作品貸出

2,000点余りに及ぶ彫刻や絵画など、所蔵作品を国内外に貸し出すことを行っています。
「ふかや花園プレミアム・アウトレット」
ギィ・ルージュモン《二つの空間の相互浸透》

所蔵作品の保存修復

屋外展示は作品にとって様々な影響を及ぼします。時には過酷な環境下となります。専門のメンテナンス・スタッフによる点検のほか、状態によっては作品の修復を行い、来館者に最良の状態で作品を鑑賞していただけるように努めています。

教育普及・催事

美術をより身近に接していただくために、様々な教育普及活動を実施しています。ワークショップや公開制作、アーティスト・トークなどのほか、野外美術館の特徴を生かした催事にご参加いただけます。

図録等の刊行

当財団が所蔵するピカソ・コレクションを紹介するピカソ館の図録や企画展の図録、ならびに野外美術館を紹介する書籍などを刊行しています。

表彰事業

国内で開催される団体展、公募展に彫刻の森美術館賞などを設け、表彰事業を行っています。

環境芸術事業

当財団では、うるおいのあるまちづくりをテーマに「環境芸術事業」を進めてきました。アートを通して、「もう一つの価値」を提案し、個性豊かなまちづくりに協力しています。
「第42回丸の内ストリートギャラリー」
バーナード・メドウズ《恋人たち》

美術作品管理事業

企業・団体が所有する美術作品の管理業務を行っています。

美術展等物販関連事業

ミュージアムショップの視点で選んだブランドとのコラボレーションによる情報発信型のショップ企画や、季節に合わせた新商品、美術館でしか手に入らないオリジナルグッズなどの企画・製作・販売をしています。

お問い合わせ

公益財団法人彫刻の森芸術文化財団に関するご質問等は、下記の担当までお問い合わせください。

公益財団法人彫刻の森芸術文化財団事務局

〒250-0493 神奈川県足柄下郡箱根町二ノ平 1121
tel：0460-82-4250

よくあるご質問

Q1：公益財団法人とは何ですか

A：

公益財団法人とは、平成20年12月1日施行の「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」に基づいて設立される法人です。公益性があると判断された団体だけが公益認定されて公益財団法人となります。当財団は、内閣総理大臣より公益財団法人として認定され、平成24年4月1日、公益財団法人彫刻の森芸術文化財団に移行しました。

Q2：野外美術館の特徴は何ですか

A：

「 ……ひとたび野外に出て陽を浴び、雨に打たれ、雲の移りゆきを感ずるときには、彫刻も生活の一部であるということがよくわかる…… 」。この言葉は、国際公募展「ヘンリー・ムーア大賞展」の創設時（昭和54年）にムーアから寄せられたメッセージです。このムーアの言葉は、そのまま美術館活動の指針にもなってきました。豊かな自然の中に展示された彫刻は、四季折々の環境と調和して、何ものにもかえがたい美しい空間を作り上げています。

Q3：主な所蔵作品を教えてください

A：

伊藤隆道《16本の回転する曲がった棒》（1969年）
井上武吉《マイ・スカイ・ホール（天への道）》（1984年）
岡本太郎《樹人》（1971年）
後藤良二《交叉する空間構造》（1978年）
エミール= アントワーヌ・ブールデル《力ー大、勝利ー大、自由ー大、雄弁ー大》（1918−22年）
セザール（セザール・バルダッチーニ）《親指》（1986-87年）
アレクサンダー・リーバーマン《イリアッド・ジャパン》（1987年）
ベルンハルト・ルジンブール《スズメヲウツノニタイホウヲモチダス》（1969年）
カール・ミレス《人とペガサス》（1949年）
ヘンリー・ムーア《横たわる像：アーチ状の足》（1969-70年）
オーギュスト・ロダン《バルザック》（1891-98年）
メダルド・ロッソ《貧しい食事をする子供》（1893年）

所蔵作品の中でもヘンリー・ムーア・コレクション26点やメダルド・ロッソ・コレクション14点、パブロ・ピカソ・コレクション319点は当財団が誇る有数のコレクションとなっています。

Q4：どのように所蔵作品が増えていったのですか

A：

制作者本人や画廊を通じての購入や寄贈のほか、公募展での優秀作品の買い上げ、展覧会の出品作の買い取りなどにより所蔵作品が増えていきました。ピカソ作品に関しては、ピカソの長女マヤ・ピカソのコレクション188点をまとめて所蔵したことがきっかけとなりピカソ館が開設されました。

Q5：展示作品はどのようにメンテナンスしているのですか

A：

およそ10名のメンテナンス・スタッフによるローテーションで作品の保守、点検を行っています。メンテナンスの基本は水洗いと拭き掃除で、ブロンズ作品へのワックスによるコーティング作業、高圧洗浄、彩色された作品の塗装の塗り替えなどを行っています。作品のダメージが大きい場合は、修復をする場合もあります。

Q6：野外彫刻はどのように展示していますか

Q7：彫刻の森美術館と美ヶ原高原美術館の自然の魅力は何ですか

A：

箱根の中腹、標高約500メートルに位置する彫刻の森美術館は箱根の山々を借景に、自然の景観と彫刻との調和を楽しめます。一方、美ヶ原高原美術館は標高約2,000メートルの大自然が広がり、周囲360度の山並みと高山植物、青空と澄んだ高原の空気が待っています。同じ野外美術館ですが、異なる魅力を感じていただけます。